身体にいい酒、ボディメイクで飲むならこの日本酒

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最近の健康志向、運動への関心も高まり、体を鍛えている方も多いと思います。

理由は様々
・健康診断の結果がやばい
・お腹周りのぽっこりを何とかしたい
・腹筋の割れたスリム体型に変身して一目置かれたい
・運動不足で疲れやすい
・すっかり体力が落ちて何をするにも面倒くさい

などなど。

とは言いつつ、一方で、好きなお酒はなかなかやめられない。

仕事が終わっての一杯が1日の楽しみ、夜の晩酌が楽しみでやめられないという方も。

今回は、特に日本酒が好き!という方へ。

近頃では、旨い地酒がたくさん出回っていて、どれを飲もうかと迷うことも多々あるかと思います。

 

ここでは、トレーニングと食事による身体作り(ボディメイキング/ボディメイク)の観点から、おススメの日本酒の選び方についてご紹介したいと思います。

なお、日本酒は、糖質が多いため、飲みすぎにはご注意を。
日本酒に限らず、アルコールは、筋トレに励むにあたっては、飲むよりは飲まない方がよいですが、そうは言っても飲みたい!という方へのご提案です。

 

どうせ飲むなら、この日本酒!

身体作りにおける日本酒の選び方のポイントは、米に含まれる栄養素(ミネラル成分)をいかに残すように造られているか?です。

米から清酒になる過程において、その造り方によって残る栄養素量が大きく異なります。

以下のポイントを参考にしてください。

(1) 身体作りのための日本酒の選び方

・純米酒

日本酒は基本的に米と水で造られますが、米と水以外にアルコール添加されている種類もあります。

アルコール添加がないものを「純米酒」といい、お米と米麹だけで作られたお酒です。

そのため、アルコール添加によって酒に含まれる米の栄養素が薄められていない、と言えます。

ちなみに、アルコール添加のあるものとしては「本醸造酒」、「普通酒(一般酒)」があります。醸造用のアルコールは味や香りをより一層引き立てたり、丸みを持たせたりするために使われます。

アルコールの添加というと食品添加物をイメージするかもしれませんが、純粋なアルコールなので、食品添加物とは異なります。

また、純米酒は、精米歩合によって大きく4つに分けられます。

米の栄養をしっかり摂る観点からは、「純米酒」の精米歩合の値が大きい(米をあまり削らない)ものがおすすめです。

純米大吟醸酒

 原料: 米・米麹・水
 原料米の精米歩合: 50%以下(50%以上のお米を削って精米歩合50%以下にしたもの)

純米吟醸酒

 原料:米・米麹・水
 精米歩合: 60%以下(40%以上のお米を削って精米歩合60%以下にしたもの)

特別純米酒

 原料:米・米麹・水
 精米歩合: 60%以下(40%以上のお米を削って精米歩合60%以下にしたもの)又は特別な製造方法の純米酒。
 原材料の種類によって酒質に違いが出ると言われています。

純米酒

 原料: 米・米麹・水
 日本古来の酒。精米歩合による規定はなし。原料米の精白度の高低によって味に違いが出る。

・精米歩合 大

精米歩合とは、白米の玄米に対する重量の割合のことで、たとえば、精米歩合60%とは、玄米の表層を40%削って60%が残っていることを示しています。

お米の中心=旨み
お米の外側=雑味
とされますので、味だけを考えると精米歩合は低い方(たくさん削ったもの)が飲みやすいことになります。

しかしながら、米の外側に含まれる栄養素もその分、多く捨ててしまうことになります。

そのため、精米歩合の高いもの(あまり削らないもの)を選ぶと良いでしょう。

ただ、一概に、精米歩合が高く雑味があるからマズイという訳ではなく、本来の米の味わいがあって好きだという人もいます。このあたりは、個人の好みになるかと思います。

・原酒(無加水)

搾ったお酒に水を加えていないもの

原酒は、水を加えて造ったお酒に比べるとアルコール度数が少し高くなりますが、風味が濃醇です。

「原酒」や「無加水」と明記されていないお酒は、水を加えてアルコール度数を調整していることを意味します。

米に含まれる栄養素の濃度を薄めないためにも原酒をおすすめします。

ただ最近は、原酒でも低アルコールの日本酒も販売されていますので、お酒にそれほど強くない方はそちらを選ぶと良いかも。

・生酒(なまざけ)

生酒は一度も「火入れ」という作業をしないお酒のこと。

加熱しないことから発酵した『酵素』を生きたまま摂取することができます。

通常、酒を造る工程において「火入れ 」 という作業を2回おこないます。

火入れ は加熱殺菌のためにおこないますが、現代においては、流通技術が発達したことから火入れしない製品でも安心して配送することができるようになりました。

通常のプロセス
【搾り】—> (火入れ) —>【貯蔵】—> (火入れ) —>【製品】

生酒のプロセス

【搾り】——>【貯蔵】——>【製品】

 

ちなみに、「生酒」に似たものとして以下がありますが、火入れしているため、別物です。

生貯蔵酒の場合
【搾り】——————>【貯蔵】—> (火入れ) —>【製品】
 ※搾った後、生の状態で貯蔵し、製品にする前に一度だけ火入れをした酒

生詰酒の場合
【搾り】—> (火入れ) —>【貯蔵】——————>【製品】
 ※搾った後に一度火入れをし、貯蔵。製品前の火入れをせずに瓶詰めした酒

・「生もと」あるいは「生酛」(きもと)

酒母を作る際には雑菌が繁殖しないように乳酸を必要とします。この乳酸をどのように用意するかによって分類されます。

生もと(きもと)
 空気中など自然に発生した乳酸菌を使用して作った酒母のこと

速醸
 人工の乳酸菌を添加して作った酒母のこと

ほとんどの日本酒は速醸で造られますが、生もとを使って日本酒を造っているところもあります。

天然由来の菌でじっくりと熟成させた日本酒は、アーモンドやココナッツのように独特の香ばしさを醸す、と言われます。

体のことを考えるのであれば、生酛をおすすめします。

・無濾過(濾過しないもの)

日本酒を搾った後に、日本酒の色を透明にし、香味を調整する濾過作業をおこなっていないもの

調整してまとめていないので、若々しい状態のままです。

濾過をすると味の雑味を取り除いてくれますが、同時に栄養成分もまた除かれてしまいます。

「漉す(こす)」と「濾過」の違い

「漉す・こす」という定義は、酒税法の法令解釈通達には次のように記載されています。

『酒類の製造方法の一つである「こす」とは、その方法のいかんを問わず酒類のもろみを 液状部分 と かす部分とに分離する全ての行為をいう』

つまり、醪を「こす」という定義は、ただ一つの条件として、「液状部分」と「かす部分」とに分離できれば、どんな方法でもよいというのが現行の酒税法の規定です。
さらに、酒税法の規定によると、「漉す」工程をおこなわないと清酒(日本酒)には該当しません。それは酒税法上「雑酒」に分類されます。

漉したものは日本酒、漉さないと雑酒となり、国に収める税金が異なります。「こす」と「濾過」は別物です。

※国税庁のホームページ(https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sake/2-02.htm)

・荒絞り

酒を荒く搾り、醪(もろみ)を少し残したまま瓶詰めしたもの。

「上槽」の工程において、目の粗い袋で酒を濾すこと(荒絞り)によって「澱」(おり)を残したままにするのが「にごり酒」です。

にごり酒のビン底に溜まっている白い沈殿が「澱」で、もともとは、お米そのものです。

そもそも日本酒は、昔、にごった状態で飲まれていました。時代が進むにつれて、濾過という方法が導入され、透明の日本酒へと移行していきました。

この澱の部分には栄養が多く含まれています。
酒粕と同様な成分で、たんぱく質やビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB5、食物繊維が含まれています。

まさに、「酒は百薬の長」と言われる所以です。

にごり酒と似たものに「どぶろく」があります。いずれも日本酒を作る過程においてできるものです。

にごり酒、どぶろくのいずれも、日本酒になる前のもろみやその他不純物を漉(こ)しきっていない状態のものです。

1度も漉していない日本酒が「どぶろく」で、少しだけ漉してまだ濁っているのが「にごり酒」、漉し切った透明なのが、通常の日本酒となります。

 

以上を整理すると、おすすめの基本は
『純米 無濾過 生 原酒(又は、にごり酒)』
となります。

一例として、以下のお酒があります。(Amazonで購入できます)

①  「陸奥八仙」 特別純米 無濾過生原酒 赤ラベル (青森)

「仙介」 特別純米おりがらみ無濾過生原酒 (兵庫県)

③  名杜氏 農口氏が造る山廃純米の生「農口研究所 山廃純米」 無濾過生原酒 (石川県)

④ 「富士のひかり」 純米大吟醸 無濾過生原酒 (三重県)

そして、さらに、こだわりの酒として
「玄米酒」
という選択肢もあります!

玄米の栄養をできるだけ丸ごと摂るということです。

これまで、玄米はお酒の原料としての利用が難しいとされてきました。

理由としては玄米のもみ殻の影響で麹菌がうまく繁殖できないためです。日本酒造りのキモとなる麹がうまく作れないのです。

しかし、そうした技術的に困難な課題をクリアして造られたお酒があります。

玄米をまるごと使用して造られた玄米酒が「奇跡のお酒」と言われる所以です。

例えば、

「発芽玄米酒 むすひ 」(寺田本家)

自然食品のお店で売られています。
酵母菌や酵素がたくさん含まれている醗酵食品です。
適量を飲むことでお腹の調子が整えられます。

これまではとにかく米を削って芯だけ残して雑味を一切排除したお酒が好まれてきました。近年、好みの多様性が広がり、日本酒もバリエーションが増えてきたと言えるでしょう。

無農薬米100%使用。

玄米にも麹にも、農薬が一切入っていないとのこと。
麹菌も自然のものを使用。
さらに酵母も、標準酵母を使わずに300年にも渡って蔵に棲みついてきた自然の酵母が使われています。

玄米は、精白米と違って脂肪やたんぱく質が多く、胚芽の部分にはミネラルなどの栄養がさらに豊富なため、菌にとっても栄養状態が良いため、菌の働きがより良くなります。

ただ、従来の日本酒と異なり、乳酸菌による乳酸が多く含まれているので、酸味のある“どぶろく”のような味です。
好みが分かれるかもしれませんね。

酸味が苦手な方は、豆乳やリンゴジュースなどで割って飲みやすくするとよいかもしれません。

他には

「木村式奇跡のお酒 玄米酒」

こちらも玄米をまるごと使用した日本酒です。

「奇跡のりんご」で知られる、木村秋則氏指導のもと、木村式自然栽培によって生育・収穫された自然栽培米を使用。

農薬・除草剤はもちろん、化学肥料・有機肥料も一切使われていません。

玄米は精米されたお米に比べ、脂質やたんぱく質、食物繊維、ミネラル等が豊富にあると言われていますが、本酒はこの自然栽培米の玄米の特徴を生かし、仕込みに玄米を用いた自然の恵みの味わいのあるお酒です。
(※NPO法人岡山県木村式自然栽培実行委員会 認証品)

 

(2) 酒造りにおける水について

お酒の成分の約8割は水です。
水は、仕込水などの原料用だけでなく、洗米、浸漬、洗瓶など、様々な用水として、仕込水の約20~30倍もの水が使われます。

水には硬水軟水がありますが、日本酒はこのどちらからも造られています。

カルシウムやマグネシウムなどの塩類を多く含んでいるものが硬水で、軟水はそれらをほとんど含みません。

一般的に硬水と言うと、味が落ちるのではないかと思われがちですが、硬水から造られた酒でもとても美味しいものが多々あります。

硬水の有用な成分として、カルシウム、カリウム、リン、クロム等が含まれており、これらのミネラル分は酵母菌をはじめ様々な微生物の栄養となります。

一方で、鉄分については、お酒を茶色っぽく着色させ、雑味を感じさせるようになってしまうことで避けられていますが、健康の面ではむしろOKです。

【参考】ミネラル含有率による分類

『WHOが定める飲料水質ガイドライン』
・軟水:0から60mg/L未満
・中硬水:60mg/L以上120mg/L未満
・硬水:120mg/以上180Lmg/L未満
・非常な硬水:180mg/L以上

『理化学辞典 定義』
・軟水:178mg/L未満
・中硬水:178mg/L以上357mg/L未満
・硬水:357mg/L以上

ミネラル成分の多いの硬水で日本酒を造ると、クリアな味わいと独特のクセをもつ酒となります。
硬水で仕込むとそのミネラル成分によって発酵が促進されるため、軟水よりも発酵が早まります。

そのためコシがあり独特な酸味を持つ辛口の日本酒となります。

硬水の日本酒としては、例えば、

新潟県「加賀の井酒造株式会社」の日本酒
 「大吟醸 加賀の井」
 「大吟醸 くろうざえもん」

軟水では味わうことができないスーッとした芯の通った舌触りの穏やかな味わいが特徴です。

一方で、
ミネラルの含有量が低い軟水で日本酒を造ると、舌あたりが穏やかでクセの少ない酒となります。また、ほんのりと甘みが感じられます。
お酒が苦手な方や日本酒初心者には飲みやすいです。

 

(3) 米に含まれるミネラルについて

茶碗一杯分のお米は、約250kcal のエネルギーがあります。

米に含まれる主な栄養成分は炭水化物です。

その他、タンパク質、ビタミン、食物繊維とともに16種類のミネラルがあり、特にカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどの主要なものはタンパク質や糖質の代謝に関わり、筋肉が合成される過程に欠かせないものです。

(文部科学省「五訂日本食品標準成分表」より)

カルシウム、マグネシウム

カルシウムは、歯や骨をつくることでよく知られています。

99%程度は骨に存在しますが、残りは、細胞内や血液中に存在し、筋肉の収縮、情報伝達、細胞間の接着、さらには、ホルモンや酵素の活性化にも大切な役割を担っています。

ただし、カルシウムを摂るにあたっては、マグネシウムとのバランスが大切です。

マグネシウムは、カルシウムとは逆に細胞内に多く、エネルギーの生産、核酸やタンパク質の維持、筋肉の収縮、ホルモン分泌などにかかわります。

カリウム

筋肉の収縮の収縮に欠かせない大切なミネラルで、不足すると筋力の低下や疲労感を起こします。

日本人は不足しがちな傾向にあるミネラルであり、しかも汗をかくと一緒に流れ出て行ってしまうので、筋トレしている人は、特に重視したいミネラル。

亜鉛

皮膚や骨格の成長・維持に必要なミネラル。

さらに、様々な酵素を作り出すサポートをしたり、筋肉形成に欠かせないタンパク質の合成、疲労回復や免疫力強化にも関わるミネラルです。
体に貯蔵しておく事が出来ないため、定期的に少しずつでも摂取することが大切です。

鉄分

筋肉が力を発揮するには十分な酸素が必要です。
鉄分は血液中に「ヘモグロビン」という形で存在し、酸素と結びついて全身に酸素を、つまりエネルギーを送る役割を持っています。
汗と共に排出されてしまう上に、摂取しても吸収されにくいため不足しやすいのが難点です。
吸収力をアップさせるには、ビタミンCを合わせて摂取するのがオススメです。

 

上手なお酒の摂り方

筋肉の量は、筋タンパク質の合成作用と分解作用のバランスによって決まります。

トレーニング(筋トレ)後にアルコールを摂るとその合成作用が弱まって、筋肉が付きにくくなると言われています。

SteinerらとSmilesらの報告により、トレーニング後のアルコール摂取は、筋タンパク質の合成作用を促す活動を弱めるとともに、オートファジーの作用変化によって筋タンパク質の分解作用を高めることが示唆されているのです。

「トレーニング後のアルコール摂取は筋肥大の効果を減少させる」
出典:https://www.rehabilimemo.com/entry/2017/11/30/155515

また、アルコールによって、テストステロンの分泌が抑制されてしまい、筋肉の増加が抑制されてしまいます。

なので、筋肉増強のためには、トレーニングをおこなった日のアルコール摂取を控えることをおすすめします。

週3日のトレーニングだとすると、それ以外の日に飲酒をしましょう、ということです。

ただし、どうしても付き合いなどで飲酒の予定がある時は、トレーニングの時間と飲酒時間の間隔をできるだけあけるようにしましょう。

飲んだ後は、アルコールを分解するために糖質が多量に使われるので、筋肉の超回復に必要な糖質が不足します。理想としては、アルコールが抜けてから、次のトレーニングを再開するようにしましょう。

さらには、飲む際には、積極的にタンパク質を摂るようにして筋肉への栄養補給を心がけるとよいでしょう。

 

さて、少し脱線します。

一般的に日本酒といえば、太るというイメージがあります。

気になる日本酒のカロリーですが・・・

100mlでカロリーは103kcal(炭水化物4.9g)

他のアルコールはどうか?というと

種類      カロリー

ビール    40kcal

発泡酒    45kcal

ワイン    73kcal

焼酎(乙類)   146kcal

梅酒            156kcal

焼酎(甲類)   206kcal

ウイスキー      237kcal

ブランデー      237kcal

ウォッカ          240kcal

ジン            284kcal

 

日本酒のカロリーは、ビールやワインに比べて高くなっています。

しかし、ビールは日本酒に比べてアルコール度数が低いので一度にたくさんの量を飲んでしまいがちです。

そうなると合計の摂取カロリーはビールの方が高くなることも。

また、そもそもお酒のカロリーは、一般的にエンプティカロリーといって、糖質や脂質よりも先に、最優先で熱として放出されるので、アルコールだけであれば、それほど太ることはありません。

ダイエットの観点から見ると、アルコール自体のカロリーよりも、一緒に食べるおつまみのカロリーの方が要注意です。

日本酒だけのカロリーや糖質量を見るのではなく、食事・おつまみを含めたトータルでのカロリーを調整しましょう。

 

お酒とともにいただくヘルシー料理メニュー

お酒のお伴にいただく料理といえば、冷奴、お刺身、焼き魚などでしょうか。

…が、「たまには、違った ” 肴 ” も試してみたいなぁ」

ということであれば、グルテンフリー(*)料理研究家のけいちゃん先生の料理レシピがおすすめです。

健康に配慮された献立で、豆腐やおからを活用して、タンパク質もしっかり摂れるのでぜひお試しください。

けいちゃん先生のおすすめ料理レシピ

 

例えば、この豆腐とショウガを使った「豆腐ザンギ」はいかがでしょうか?

(※) グルテンフリーについては、こちらの関連記事を参照ください。

グルテンフリーとは?40代ボディメイキングのための食事法

 

(ご参考)日本酒の造り方

ご参考までに一般的な日本酒の造り方を簡単にご紹介します。

冒頭でおススメした日本酒は、この一般的な造り方(基本プロセス)をベースにして、途中のプロセスを一部変更・調整して造られたものです。

精米(せいまい)
玄米の外側には、タンパク質、脂肪、ミネラルなどが多く含まれています。
これまで吟醸ブームということで、米をできるだけ磨き上げ(削って)雑味を取り除いてきました。

清酒の味、香り、無色透明の観点からは、玄米の外側を25~50%削り取って(精米)磨き上げた白米を用います。
一方で、あまり削らずに栄養分を残し米本来の旨味を出すために精製度を低くしたものもあります。

洗米・浸漬・水切り
精米によって得られた白米は、蒸してから酒造りに使います。
その前に水洗いして、表面の糠(ぬか)やゴミなどを取り除きます。この工程が洗米(せんまい)です。
洗米後は白米をタンクに移して新しい水を加え、水に漬けて吸水させます(浸漬)。

蒸きょう・放冷
米を蒸気で蒸す操作が蒸きょう(じょうきょう)です。
蒸すことで米のデンプン組織が壊れて麹菌が繁殖しやすくなります。

また酵素の作用を受けやすく、溶けやすくなります。同時に米の殺菌も兼ねています。
蒸し上げられた米は、麹用、酒母用、掛米(かけまい:直接もろみに使われる米)用と、それぞれの使用目的に応じた温度にまで冷まされます(放冷)。


「一麹、二酛、三造り」といわれるように、酒造りで最も大切なものの一つが麹(こうじ)です。
麹はカビの一種である黄麹菌(きこうじきん)を米の表面から中心へと繁殖させたもので、デンプン、タンパクや脂肪などを分解する酵素の供給源として用いられます。

特に重要なのはデンプンを分解する酵素(アミラーゼ)で、米のデンプンを分解しブドウ糖に変えます。そのブドウ糖を清酒酵母が利用してアルコール発酵を行います。
麹菌が生育する過程においては様々な栄養成分を麹内に蓄えます。これらの成分は醪(もろみ)中に溶け出して、清酒酵母の栄養源となります。

麹はまず、蒸した米を30度程度に冷まし、「もやし」と呼ばれる麹菌の胞子を均一に振りかけ、温度、湿度を最適に調整した麹室(こうじむろ)に取り込まれます。

麹菌が繁殖しはじめると、自らの発する熱のため、次第に麹の周囲の温度は上昇してきます。このままにしておくと、麹の繁殖が止まってしまうので、「切返し(手でほぐす)」という操作により温度コントロールを行ないます。

現在では機械により温度コントロールする自動製麹(じどうせいきく)もおこなわれています。

酒母
酒造りにおいて、アルコール発酵をさせるためには、清酒酵母と乳酸が必要です。乳酸は、初期段階に雑菌の繁殖を抑えるために用います。

その目的のために酒母(しゅぼ)が造られます。
酒母は乳酸を得る方法によって「生酛(生もと)」系と「速醸」系に分かれます。

速醸系酒母は、既製の乳酸を添加し7~10日間で造られるのに対して、生酛系酒母は作業が煩雑で難しく、2倍以上の期間がかかります。
生酛は、酒蔵に生息している乳酸菌など様々な微生物のバランスのとれた働きにより、自然に乳酸が蓄積し、雑菌が淘汰され、清酒酵母が純粋培養されます。

また、アミノ酸が多く含まれる、コクのあるお酒を造るのに適しています。

醪(もろみ)
麹のもつ酵素と清酒酵母の働きによって酒造りの中心になるのが醪(もろみ)の工程です。
醪の中では、蒸したお米のデンプンが酵素の力でブドウ糖に分解されるだけでなく、各種アミノ酸、ペプチド、有機酸などが生成されます。

そして清酒酵母はアルコール発酵を中心に様々な香味成分を造り出していきます。
清酒の醪仕込は三段仕込といって、酒母に麹、蒸米、宮水を「添(そえ)」「仲(なか)」「留(とめ)」の3回に分けて仕込みます。

上槽・滓引・濾過・火入れ
熟成醪は圧搾機に入れて液体部分(新酒)と固形部分(酒粕)に分離します。その後不溶性のタンパク質、デンプン等を沈殿させて滓引き(おりびき)を行います。
滓を取り去って清澄した酒は濾過(ろか)した後、殺菌と残存酵素を破壊するため、約65℃で火入れされ、熟成のためタンク内で約半年間、保管管理されます。

 

参考動画「日本酒ができるまで」

(引用元:酒蔵「澤屋まつもと」Brewed in Kyoto with Shuhari Spirit from Shuhari – Sawaya Matsumoto on Vimeo.)

まとめ

身体つくりの観点から、日本酒の選び方のポイントとして、米に含まれる栄養ができるだけ残っているもの、というのが基本的な考え方です。

これまでの日本酒のトレンドは、雑味を取り除くため、極限まで米を磨いてすっきりとした旨さを追求してきましたが、近年では、健康志向からか、なるべく磨かず、米そのままをいただくという考え方が受け入れられるようになってきました。

雑味といわれる、タンパク質、胚芽分も栄養となります。

理想としては玄米酒でいただくのがよいのですが、しかし口に合わないと長続きしません。

まずは、「純米生無濾過原酒」から始めてみてはいかがでしょうか?

『酒は百薬の長』

昔からのことわざですが、本来、昔の酒はまさに純米生無濾過原酒に近いものでした。米丸ごといただくということ。

適量であれば、ストレス解消、リラックス効果、睡眠導入効果もあります。

上手にお酒とつきあい、理想のボディをゲットしましょう!

 

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